大田池上病院について

大田池上病院について

大田池上病院 院長
橘 秀昭(たちばな ひであき)

皆さんこんにちは。大田池上病院院長の橘秀昭です。ひだまりの巻頭言に寄稿させて頂き、ありがとうございます。
 大田池上病院は昨年4月、松井病院から名称変更して横浜未来ヘルスケアシステムに参入しました。昭和26年に
現顧問である松井秀夫先生の父上で海軍の軍医であった松井卓爾先生が開設された病院です。東京都大田区にあり、近隣には関連病院の田園調布中央病院、奥沢病院、時正会の透析クリニック、世田谷神経内科病院等があります。現在の当院は、内科、外科、整形外科、透析科、訪問診療、放射線科を中核に各診療科がありますが、以前は日本で唯一の東洋医学をベースとした食事療法で疾病を治療する「食養内科」があったことでも知られていました。
 

私は平成4年、29歳の時に昭和大学病院第三内科(現循環器内科)から出向してきました。気が付けば還暦を過ぎて在職30年を超しており、四半世紀を超えてお付き合いしている患者さまも沢山おられます。現在、お産は行っていませんが、時々、患者さんのご子息から「私はこの病院で生まれたんですよ」と言われる事もあります。このように地域の方々に愛されていることは勿論、昭和大学病院、東邦大学病院、荏原病院をはじめとする、地域の病院、診療所との結びつきにも長い歴史があります。新型コロナウイルスパンデミックで一時、控えていましたが、開放型病院となっており、近隣の診療所の先生方が医局のロッカーを使用して、白衣に着替えて病棟で診察されている事もあります。
 病室からは池上本門寺が見えており、朝夕に情緒のある鐘の音が響き渡ります。本門寺は日蓮宗のお寺で山梨県にある身延山久遠寺の総本山に次ぐ、七つの大本山の一つだそうで、日蓮聖人が鎌倉時代に亡くなられた池上の地に建てられています。国の重要文化財である五重塔や力道山のお墓がある事でも有名です。患者さまの中には日蓮さんがこの地に来たときに同行していたお弟子さんの子孫だという方もいました。参道は全国的に有名なお寺の割に普段は閑静ですが、毎年10月12日のお会式の際には日本全国から信者の方が集まり、万灯練供養の行列を行います。この時ばかりは町中に沢山の夜店が出て賑わいます。また、関東のくず餅発祥の地とされており、古くからの名店があります (関西の葛餅は葛粉から作りますが、こちらは小麦粉を発酵させてつくります)。
 ついついお里自慢が過ぎましたが、他にも加藤清正が寄進した96段の石段、池上梅園や話題の古民家カフェ、馬込文士村、相撲の尾上部屋等々、見所が沢山あります。
皆さんも是非、一度遊びにいらしてください。

リハビリ室

透析室